うどんこ病
うどんこ病は、子嚢菌(しのうきん)のウドンコカビ科の純活物寄生菌による植物病害の総称です。葉や茎、蕾みがうどん粉をかけたように白くなる症状で、一箇所から始まり、広がると離れた所にも感染する。ウドンコカビ科の種類は、高緯度の冷涼地帯に分布する菌で、過湿環境であると潅水のし過ぎや、高温乾燥時に蔓延しやすい。また、窒素の量が多い肥料を与え過ぎると、茎や葉を形成する細胞が肥大化して抵抗力を下げてカビ系の病気に感染し易くなします。冬になると薄黒い粒状で子嚢殻を形成して越冬する。
予防について
- 窒素肥料は少なめにし、込み入った枝を剪定して風通しをよくする。
- 土壌の排水性を良くし、土が団粒化する資材を利用して根が健全に育つようにする。
- 土壌表面や株の周り、または庭全体の落ち葉などを拾い清潔に保つ。
- 有機系の資材を使って、土壌中に有益な微生物を増やし健康な土に改良する。
- 乾燥すると発生し易いので、梅雨明けや長雨のあとや高温で乾燥している時期には、水を散布する。
- うどんこ病の初期症状であれば、葉は出来る限り残して光合成を妨げない。
発症後の対処
- ノンアルコールのウエットティッシュ等でカビを完全に拭き取り殺菌剤をしっかり散布する。
- 殺菌剤は2、3種類購入して薬剤の耐性を持たせないように、交互に定期的に散布します。
- 風通しが悪ければ、込み入った小枝(内側の細枝)を剪定する。
- 全体的に乾燥していたら、定期的に散水する。
- 粘土質の土壌になってしまった場合、潅水し過ぎると黒星病(黒点病)に感染し易くなるので注意する。
- 感染が酷く再生しないであろう葉や枝はカビが発生しているところから少し離れた場所から剪定する。
- 剪定した、枝や葉は全て完全破棄する。
- 剪定に使った鋏や手袋は直ぐに消毒して、それまで他の葉や茎に絶対に触れない。触れると菌に感染します。
黒星病(黒点病)
斑点性の症状は、細菌やウイルスが原因の場合もありますが、ほとんどがカビ(糸状菌)によるものです。斑点性の病気には、黒星病、疫病、褐斑病、褐点病、褐紋病、黒斑病、蛇眼病、炭そ病、つる枯病、つる割病、葉枯病、斑点病、斑点細菌病、べと病、輪紋病、褐色斑点病、せん孔細菌病などたくさんあります。特に、バラの病気の中で最大の敵が黒星病(黒点病)です。真冬を省く梅雨時期や長雨で感染、発症し易くなります。繁殖して植物に被害を及ぼすには、適度な温度と湿度が必要になります。このての糸状菌の適温になると胞子が風などで運ばれ、植物に付着します。この時点ではまだ発病はしません。付着後、雨などで植物体が濡れるとそこに付着した胞子が活動をはじめ発病します。発病後、葉が変色するのは細胞が死滅するためで、その細胞は元には戻りません。病原菌は風以外に水で移動する場合もあり、雨水のはね上がりで葉裏に付着することもあります。気温の低い冬場は、落葉した被害葉や被害枝などでそのまま越冬します。ですので、マルチングだけでは黒星病(黒点病)は防げません。
予防について
土壌改良や通気性などの環境づくりは、うどん粉病とまったく同じです。ただし、高温や湿気の多い場所やその時期に多く発症しますので、うどんこ病とは逆にその時期は乾燥気味に管理します。雨の多い時期は、葉を濡らさないように根元に散水します。最大のポイントは土壌の改良をすることです。糸状菌を増やさない環境を整えることで防ぐことや最小限に留めることが可能です。越冬する場合、茎などに付着して不自然に赤黒くなっていますので、1月~2月中にノンアルコールのウエットティッシュなどで表面を拭き取り、殺菌剤を散布します。
発症後の対処
近隣からも風で胞子が運ばれて、予防対策を講じても発症する場合があります。根元付近の葉に症状が出た場合は、泥はねの原因を考えます。または、庭の周辺からの感染です。まず、発症した葉は破棄します。また、落葉した葉もどうように完全破棄します。土壌は常に清潔に保ちます。乾燥気味に管理して、殺菌剤を散布します。うどんこ病とも同じですが、殺菌剤は2、3種類購入して薬剤の耐性を持たせないように、交互に定期的に散布します。発症した葉は再生しませんので、うどんこ病とは逆に葉は完全破棄します。
アブラムシ
アブラムシ/蟻牧(アリマキ)は、カメムシ目(半翅目)のアブラムシ上科 (Aphidoidea) に属する昆虫の総称です。一度定着するとほとんど他の枝などに移動しません。その場で一塊になって、口針を突き刺して枝などの師管液を吸って生きています。実は、アブラムシ自体よりも、その繁殖力もさることながらアブラムシを介してウイルス病に感染させてしまう事が重大です。また、アリなどと共生している事もわかってきています。体から分泌物を与えるかわりに天敵から身を守ってもらっている場合もあるようです(アリの牧場/蟻牧)。よく、アブラムシと同じところにアリがいたりしていたら要注意です。同時にアリ退治もしなくてはいけません。アブラムシは、卵で越冬して春に孵化し全て雌で生まれます。春から夏にかけてはX染色体を2本持つ雌が、自分と全く同じでしかも、既に胎内に子を宿している雌を産む?!これで短期間で爆発的にその数を増やす。秋から冬にかけては、X染色体の一本欠けた雄が発生し、雌とで卵を産み落とす。といったサイクルです。
予防について
実は、地面から這い上がって集まってきたり、近隣から風で運ばれる場合もあるので、これといった予防はありません。ですが、完全ではありませんが予防することに越したことはありませんね。まず、冬に卵が付着してそうな落ち葉を破棄し、バラの枝をノンアルコールのティッシュなどで拭き取りティッシュは完全破棄します。1月~2月中に消毒剤を散布します。また、コンパニオンプランツを利用する予防もあります。ニンニクやニラの、あの臭いアリシンという成分がアブラムシなどの忌避効果に期待される。バラの近くに植え付けて、定期的にその葉をちぎったり料理の為に葉を収穫すると、さらに切り口から臭いが行きわたり効果拡大します。共生するアリを退治することも大切です。
発症後の対処
アブラムシは薬剤の耐性を持ちやすいので、2、3の薬品の違うものを定期的に散布する(散布は早朝か夕方)。また、アブラムシを捕食するテントウムシ類、ヒラタアブ類。アブラムシに寄生する、寄生蜂類などの天敵類を利用した生物的防除方法があります。それから、無農薬でアブラムシを窒息駆除する方法として、牛乳やでんぷんで窒息させることも一案です。
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